どれだけユーザーに見てもらえるかというのがインターネット上でのマーケティングの最大の関心事だと思っています。
SEOもリスティング広告も最終的にはそういう話です。
その後に、コンバージョン率などが関わるわけですが、絶対的な母数がないといくらいろんな施策をしても意味がないです。
インターネット上でマーケティングする際に、どれだけの数見てもらえるかというのはとても大事なわけです。
SEOを考えると、検索数の多いビッグキーワードで上位表示されること、あるいは検索数がそこそこのニッチキーワードで多数上位表示されることを目指します。
上位表示されれば、キーワードの検索結果ページの表示数がそのままユーザに自分のサイトを見てもらえる機会の数になるわけですから。
ところで、米国でFacebookのPVがgoogleを抜きました。
実際のところ、Facebookは様々なやり方でユーザの意識しないアクセスを発生させているため、PV自体を比較するのはあまり意味がないかなとは思うのですが、確かに、インターネットにアクセスして、googleを使う機会というのは減った気がします。その代わりに、Facebookやtwitterなどソーシャルメディアを使っているわけです。
さて、SEOやリスティング広告というのは、googleなど検索エンジンが絶大なPVを持っていたから意味があることです。
検索エンジン経由のアクセスが減れば、上位表示されたときの効果は相対的に弱まりますし、リスティング広告も同じです。
そうなってくると、そのアクセスを奪った先のtwitterやFacebookでのマーケティングに目が移ってきますが・・・
どうやればいいのか。
twitterやFacebookはソーシャルフィルタリングのメディアと呼ばれることがあります。
ソーシャルフィルタリングとは、自分の目に触れる情報を自分の好みの人間の選択にゆだねようという考え方です。
たとえば、私がAさんの考え方や好みがいいなと思ったとします。そうすると、twitterやfacebook、tumblrなどでAさんをフォローします。
その結果、Aさんが紹介したいと思ったサイトやニュースがRTやいいねといった形で、目に入ってくるわけです。
ソーシャルフィルタリングは従来の検索と対立する概念というわけではないですが、その機会を一定程度奪うと言うことはありそうです。
マーケティングする側からしてみると、じゃあ、どうやればソーシャルフィルタリングで優位に立てるかということを当然考えるわけですが・・・SEO(検索エンジン最適化;Search Engine Optimize)ならぬ、SFO(Social Filtering Optimize)ソーシャルフィルタリング最適化なんていうバズワードも出てきそうな気がしますが・・・
SFOは当然行われると思います。今盛んにされている、いいねボタンやtweetボタンの各サイトへの設置はソーシャルフィルタリングで優位に立つための施策といえますし、アプリなどいろんなコンテンツでそのようなことを行うことも試みられています。
ただ、ソーシャルフィルタリングはSEOが作り出した問題への答えであることを忘れてはいけないと思います。
SEO”だけ”をするサイトが増えた結果、検索エンジンの上位に表示されているにもかかわらず意味のないサイトが激増すると言うことを招きました。
googleが躍進したのは、”意味のある”サイトが上位に表示されるからです。
何も考えずに、キーワードを入力すると、もっともふさわしいサイトが一位に表示される、それが画期的だったわけです。
しかし、SEOはその機能を乗り越えて自分のサイトを(意味があろうがなかろうが)上位に持って行くということです。(この辺はいろいろ議論があると思いますがすごくざっくり言いました)
その結果、検索しても、いまいちぴんとくる結果が得られない。という不満状態に、どうもtwitterでながれてくる情報はフォローする人を選びさえすれば、いいものがくるという、ソーシャルフィルタリングのメリットがマッチしたわけです。
ソーシャルフィルタリング最適化というのは最終的にはいいコンテンツを作ることにつきます。そして、twitterやFacebookで紹介してもらえるようにボタンを設置するなど、施策はルーチン的なものでいい・・・というか過剰にするのは逆効果でしょう。
検索エンジンからソーシャルフィルタリングへという流れはインターネットが人間の側に一歩近づいたと言うことだと思います。